「えらんで良かった」をコンセプトに、福岡市内に3店舗のホテルを展開する株式会社博多グリーンホテル。多忙を極めるフロント業務の課題解決のため、2021年にチェックイン機を導入しました。世の中のニーズが目まぐるしく変化する中で、”今”求められるサービスの形をどのように実現していったのか。今回は博多グリーンホテルの総支配人である澤田様にお話を伺ったインタビューと、宿泊体験レポート「泊まってみた」の2本立てでお届けします。
チェックイン機を導入しようと考えたのは混雑緩和のためでした。休前日や近隣でライブなど大きなイベントがある際に、どうしてもお客様をお待たせしてしまうことが多く、待ち時間を減らすためにチェックイン機導入を検討し始めました。検討していく過程で世の中がコロナ禍に突入し、ホテル業界だけでなくサービス業界・社会全体で非接触・非対面が求められるようになった中でのチェックイン機導入となりました。 導入時の状況は検討段階で思い描いていた形とは異なりましたが、お客様とスタッフの安心・安全が確保できたという点で有益だったと感じており、早く導入して良かったと思います。現在では、お客様が集中する時間帯でもお待たせすることなくご案内ができていて、当初の目的であった混雑緩和の面で効果を感じています。
最近はチェックイン機を導入しているホテルが増えましたが、弊社が導入した当時はまだそこまで浸透していなかったため、特に導入初期はお客様が操作に慣れるまでスタッフでフォローしながら進めていきました。チェックイン機導入前はかなり忙しく、フロントでの対応に追われてお客様へのサービスまで気が回らないこともありましたが、チェックイン機導入によって余裕ができた分、お客様へのサービスに時間を使えるようになりました。自動チェックイン機というとサービスが希薄になってしまうイメージもありますが、このように自動チェックイン機を導入したからこそできる形でサービス向上をしていこうと、スタッフ全員で取り組んでいます。現在は団体のお客様を除くほとんどのお客様にチェックイン機をご利用いただき、スムーズにご案内することができています。 また導入して終わりではなく、お客様によりスムーズにチェックインをしていただくため、フロントスタッフでアイデアを出し合いながら、運用を変えてきました。エントランスに入ってすぐのところにチェックイン機ご案内用の看板を設置したのも、フロントスタッフのアイデアです。現在スタッフには操作がわからないお客様には積極的にお声掛けするように伝えていますが、コロナ禍ではお声掛けを最低限に抑え、「サービスをしないのがサービス」と伝えていました。その時々で求められることが変わっていくので、状況に応じてサービスの形を変えています。
弊社はNCRのチェックイン機ユーザーの中でもカスタマイズが多い方なのではないでしょうか。チェックイン完了までの時間を短縮するために省ける工程を省いたり、隣接するファミリーマートのお買物券を発行したり、その都度やりたいことを営業さんに相談して進めています。チェックイン機の運用については定期的に会議をして、より使いやすいものになるようにスタッフからも意見をもらって、細かいことまで試行錯誤を繰り返しています。 最近ではお客様のお荷物をお預かりするための自動ロッカーを導入し、チェックイン機で受付ができるようになりました。ホテルの近隣で大きいイベントがある時には 1 号館だけで1日当たり 200 個ほどのお荷物をお預かりすることもあるため、受け渡しにはかなり時間がかかっていました。自動ロッカーを導入しチェックイン機と連携したことで、フロントで対応していた手続きをチェックイン機で対応できるようになり、とても助かっています。
もっとスムーズにお客様をご案内できる方法がないかということは常に考えています。 例えば、宿泊税の対応。事前決済済みのお客様に宿泊税だけ現地でお支払いいただかなければならないときがあるので、全部含めてご案内ができるようになったら良いなと考えています。 最終的にはすべてスマホで完結させて、お客様がホテルに到着したら、フロントを通り抜けてそのままお部屋に入れるような仕組みが理想的だと思います。 今後そんなシステムが実現した際には、またお客様へのサービスの形も変わっていくと考えています。当ホテルは博多駅から近いので、お帰りの際は時間ぎりぎりまでゆったりお過ごしいただいて、チェックアウトはできるだけ簡潔に済ませて帰っていただくのもサービスの一つだと思っています。 どんな形になってもホテルにいらっしゃったお客様のお顔を見て、お声掛けするのは続けていきたいです。 チェックイン機を導入した時もそうでしたが、新しい仕組みを導入したときに初めは戸惑っていたお客様もどんどん慣れていきます。ここ数年でお客様のセルフサービスへの意識も大きく変わったように思うので、今後も新しいものは積極的に取り入れていきたいです。
博多の中心地で、博多グリーンホテル1号館&博多グリーンホテルアネックスに泊まってみた NCR-BSのソリューションを導入しているホテルにお邪魔し、ゲスト目線でのレポートをお届けする「○○に泊まってみた」。 今回は、博多駅から徒歩1分、こまやかなホスピタリティにあふれた「博多グリーンホテル1号館」「博多グリーンホテルアネックス」に泊まってみました。
多くの商業施設や史跡観光、太宰府天満宮をはじめとした神社仏閣への参詣も楽しめる、九州の玄関口・博多。そんな博多の中心地、博多駅から徒歩1分に位置するのが、博多グリーンホテル1号館と博多グリーンホテルアネックスです。写真の手前に映っているのが博多グリーンホテルアネックス、奥のブラックの建物が博多グリーンホテル1号館です。 博多駅筑紫口からは徒歩1分ほどで到着です。駅からとても近い立地にありますが、大通りから1本入った道のため夜は喧噪もなく、リラックスしたホテルステイが楽しめます。 付近にはコンビニやカフェがあるほか、1号館にはイタリアンレストラン、アネックス2階にはもつ鍋のお店も!ホテルの中で美味しい食事を堪能できるのも魅力的です。
フロントは、ブラックと大理石で統一されたシックな内装。都会的な雰囲気の中に掲げられた、壁面のオブジェが目を惹きます。洗練されたフロント意匠に溶け込むように、チェックイン機「NBS32」が整然と並んでいます。観光やビジネスをはじめ、たくさんのお客様が訪れる環境に対応するため、徐々に増設していったそうで、現在は8台のチェックイン機が並んでいます。 取材中も、何人ものお客様がサクサク操作している様子が見られました。
1号館に近接する「博多グリーンホテルアネックス」にも、3台のチェックイン機が設置されています。 チェックイン機の間には、和の雰囲気を感じさせる装飾が。1号館とテイストを合わせつつ、落ち着いた内装で統一されています。
ホテルに着いたけど、まだチェックインまで数時間ある…というときには、フロントに併設されている荷物預かりロッカーが便利です。 1号館には無人受付型で荷物の預入・搬送を行うロッカーが設置されており、チェックイン機から出力した荷物引き換え表で、スムーズに荷物を預けることができます。
荷物を預けて身軽な状態で博多観光を楽しむことができます。
チェックインの際には、フロントスタッフの方が隣についてご案内をしてくれます。 機械によるチェックインの便利さと、あたたかなコミュニケーションが両立したチェックイン体験でした。スムーズに手続きを済ませて、自分の時間を満喫できます。
今回は1号館の各階コーナーにあるツインのお部屋を見学させていただきました。落ち着いた空間でゆったりとしたホテルステイを楽しむことができるお部屋です。
さらに、客室アメニティとして用意されているコーヒーは、博多にあるカフェで焙煎されたものだそうです。客室でも「博多の味」を堪能できる、こまやかなおもてなしが光ります。
施設内にあるランドリーの稼働状況は客室内のテレビからも確認可能。「ランドリールームまで行ったけど使用中だった…」というストレスがなくなり、空いた時間も有効に活用できます。
博多グリーンホテルの朝食は、2つのレストランから選択可能。1号館は洋食中心、アネックスは和食中心のレパートリーです。博多名物の海鮮や、ここだけでしか味わえないシェフ特製デザートなど、朝から博多のグルメを堪能できます。取材日は1号館のレストランで朝食をいただきました。
ホテルの特色の一つとして、12時チェックアウトというゆとりのある時間設定があります。ゆっくり帰り支度ができるのはもちろん、朝食後のお散歩や、スーツケースに入れるお土産を買いに出かけることもできそうです。チェックアウトまで余裕があるので、時間に追われずステイを楽しむことができます。
博多の中心部で、ゆとりのあるホテルステイを提供する博多グリーンホテル1号館&博多グリーンホテルアネックス。 宿泊者の目線に立ったこまやかなおもてなしで、くつろぎのひとときを過ごすことができました。
Eskio Check-in