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日本的生産システムの旗手「JIT」と、最近、日本語訳「ザ・ゴール」で再度注目を集めてきた「TOC/TM(制約理論・制約管理)」について素人担当者がごくごく簡単にまとめてみました。何かと不備の点はありますが(ある一側面だけの比較だねというような)、その点はご容赦(宜しければご教示)ください。
作業の平準化の極限的な姿、かんばん方式、プル生産方式、リーン生産方式等々 言われる管理手法+自働化(よく言われますが、「にんべんのつく」自働化)。今回のTOCとの比較では工程間の平準化に注目したいと思います。
ゴールドラット博士の提唱する(管理)理論+指向プロセス、一般的には生産管理やSCMでの根底的な理論(考え方)という風な認識があるように思われますが、「ゴール」や「ゴール2」と読み進むと、業務改善のための指向プロセス(フレームワーク)といった意味合いが強いようです(その適用例の一つに生産管理があるという風に思います)。ただし、ここでも「思考プロセス」というよりもDBR(ドラム・バッファ・ロープ)に注目したいと思います。
どちらも、サプライチェーン(生産連鎖)上のボトルネックを解消することが目的ですが、そのアプローチが異なるように思います。
例えば、以下のように

各工程間の生産能力に差がある時に、JITとTOCは異なるアプローチを取るように思います。
JITの場合、「徹底的に無駄を省く」という思想から類推して、理想としては、「休まない」ことだと定義すれば、
1)生産能力自体の向上による平準化
2)他工程の資源の継ぎはぎによる平準化
と大きく2つの方法が考えられます。

上図では、「A工程」の様に、自工程自体で生産能力を上げる(設備投資、増員、社員研修等)ことで、平準化していますし、「C工程」の様に、もとより多能工として育てた社員を工程間を越えて、複数の機械を持たせる事でその平準化を達成しています。
生産能力が「道路の道幅」だと比喩的に仮定すると、出来る限り道幅一杯にする事を考える事がJIT方式での一つのポイントの様に思います。

上図の様に「理想的な状態」を見てみると、この場合は、工程間の能力差による「在庫」が最小に抑えられるということになります。
いわゆる、Just in Time(カンバン)での部品調達だけではなく、この平準化の徹底がJITにおける一つの大きな要素であると思います。
これに対して、TOCは以下の様に、一番能力の低い工程(ボトルネック)に全体を合わせると言う事がポイントです。

それでは、「B工程」と「C工程」は、その間どうすれば良いのでしょう?
回答は、「何もしない(お休み・・・この点ではJITと思想的に対立します)」という事になります。
生産能力に対する「稼働率」で見ると大きな無駄ですが、(詳細はゴール等の「TOC」の書籍に譲りますが)スループット(単位あたりコスト)を考えて計算すると、この方式が一番効率的に利益を計上しているのがわかります。最終生産品にインパクトしない生産は、単に「原価を増加させる」という事なのでしょう。(TOCは、線形計画法の一つの変形という風に捉えている方もいらっしゃるようです)
なんか、JITの時と高さは違えど同じ図になりましたね??
さて、もう一つ付け加えると、JITの時と違って、今回は、「A工程」に合わせて、他の能力を低下させて訳です。ですから、「A工程」がトラブルとそれは全ての工程に影響します。そのためにTOCでは、このボトルネック工程の前に、十分な「バッファ(在庫)」を置くようにします。
(この一連のロジックを見ていると、ORの手法である「PERT」を思い出してしまいました)

上図の様に「A工程」の前にバッファを置きました。これで、クリティカルな「A工程」にある程度の「保証」が出来たわけです。そして、これが「現時点」(!)で一番効率的な生産方法という事になるわけです。
この後の推移ですが・・・・、
当然「A工程」の改善が行われます。それは、設備投資、増員、社員研修等になるかと思います。そして、今回の例では、「A工程の能力」よりも、「C工程の能力」が小さくなった時に、「ボトルネック」が「C工程」に移動します。(バッファも移動します)
そして、「B工程」に追いつくと、多分この黒枠を「工場」だとすると、工場内の「ボトルネック」はクリアされるかもしれません。そして、工場の外に「ボトルネック」は移動します。書籍「ゴール」の最後の方でこの事が「ちら」と出てきます。
TOCが、最近のSCMに適用されるのは、この「工場内」だけではなく、「企業内」だけではなく「サプライチェーン全体」に移動する「ボトルネック」の概念があるというだからなのでしょうか?






