ホーム > 商品・サービス情報 > 製造業ソリューション > TPiCS-X > 現場の指示と平準化の問題

現場の指示と平準化の問題

TPiCSのオプションの中で異色のオプションが「着手作業信号機」です。これは単なる実績入力用のオプション(POP端末)のように見えますが、少し違った意味付けがあります。これが、上記のレポートの内容です。

生産管理システムは幾つかの要素(モジュール)が複雑に絡み合って構成されます。このシステムの背後で動く実務の人間関係で考えると、生産計画する側(計画担当者)と実際に製造する現場との関係が最もスリリングであり、また、システム導入検討時には良くボトルネックになる部分です。
生産計画上の「平準化」の問題は、いかに現実的な製造指図ができるかの問題があり、現場側では、計画どおりにならなかった場合にどのように「対処」するのかという問題が絡むわけです。

1.今回の問題点は?

はじめに、解決しようとした問題そのものを簡単に説明します。
TPiCSに限らず、新しく生産管理のシステムを使うとします。生産管理のシステムを使うということは、その指示に従って部品や材料を発注し、生産するということです。
システムの指示に従って生産する場合、出された指示(計画)の日別の作業量が平準化されていない状況を考えます。例えば、今日は10,000個、明日は100個生産しなさいと言われると、今日は徹夜で仕事をするが、明日は昼過ぎには仕事が無いことになってしまいます。実際にものを作る現場はこれでは困るので、現場から「どうすればいいのだ」と言われてしまいます。
この問題を解決するためには、「平準化された計画を作る」、あるいは「資源(人員能力や設備など)の割付を考慮した計画を作る」ということになります。
しかし、それは非常に難しい仕事です。

2.TPiCS(生産管理システム)の対応策は

何とか解決する道はないか。簡単なロジックで実用になる方法はないか。100点とれなくても良い、80点でよいから、簡単な解決策はないか。だれでも考えそうな方法では、答えが出せないのだから、全く違うアイディアはないか。一生懸命考えると、ハッとヒントが頭の中に浮かぶものです。

まず、私(TPICS研究所二ノ宮所長)の解決策のポイントをご説明します。

現場は生きています。時々刻々変化する状況をシステムに取り込み、その中で各工程の平準化され整合性を持った計画をリアルタイムに計算し、指示するのは非常に難しいです。逆に、現場の方は、とにかく「今日、何をどれだけやれば良いか」が判れば良いわけです。なにも“箸の上げ下ろし”を決めてくれと言っているわけではありません。「今日、何をどれだけやれば良いか。今何が出来るのか。今日やる仕事の中で出来ないものがあれば、それはなぜ出来ないのか。いつならできそうなのか。そして何を急ぐのか」が分かればいいのです。欲しい情報を提供しさえすれば、あとはその時その時の状況で判断してくれます。ここまで考えが整理できれば、あとは簡単です。TPiCSには着手信号機オプションがあります。そもそも着手信号機は、「今日、何をやれば良いか。今何が出来るのか。今日やる仕事の中で、出来ないものがあれば、それはなぜ出来ないのか。いつならできそうなのか。そして何を急ぐのか」の情報を明示する為のものです。今の着手信号機に無いのは「今日やらなくてはならない生産レベル(ノルマ)を明示する機能」だけです。

では、どうやって生産レベルを計算し表示するかの説明に移ります。

平準化できていない生産計画を平準化したとすれば、平均値の作業時間になる筈です。生産する順序があれば、平準化すると、その順序のまま計画日がずれることが望ましい訳です。この平均値を生産レベルと考え、生産レベルに達する作業を、優先順位の順に、かつ着手可能な作業だけを選択すれば、それがノルマになります。これをリアルタイムに現場に指示できれば、目的が達成されることが分かります。
(上図では期間内の生産量は縦軸(作業量)と横軸(時間)の曲線の中の面積です。生産計画担当からは点線(B-C縦線)の部分までの生産指図がでています。しかし、現場としては、明らかに本日の作業としては「不満」です、また、数日後には大きな作業量の生産指図(P点)が来て残業する事になるかもしれません。そこで、ある期間の作業の平準化を目論むわけです。この場合、「平均化する期間」(上図青い矢印)内の生産量合計(面積)をその期間で割って、「平均値」を計算します。そうすると、この現場での「生産レベル」は、ABCDの長方形の面積に相当します、この値を「作業量曲線」に合わせたのが、E点(作業指示をする1日)で当初の生産計画より少し多く生産する事になります)

向こう何日間の平均値を取るかは、ユーザーにより異なります。私は、今の時代、一週間サイクルが適当だと思いますが「組合との関係で、一ヶ月間は平準化したい」 というユーザーもあるかもしれません。
(以下はTPICSをお持ちの方以外はピンとこないかもしれません) [システム環境設定]-[業務処理方法]-[着手信号機]の「製造担当ごとの生産レベル集計期間」で、平準化期間を設定できるようにしました。
そこで、以降は一週間サイクルで生産レベルを決定する運用を前提にして説明します。

生産レベルの集計方法に関しもう少し、説明を加えます。

この仕組みをご理解頂くと、元々の生産計画が平準化されていないと、結果として遅れ進みが発生するのが分かります。平準化の誤差も、遅れ進みも、0にすることは出来ません。ようは、遅れ進みの許容限度と平準化の度合いのバランスです。

以上。(一部省略してあります)また、原本はティーピクス研究所のホームページ( http://www.tpics.co.jp)からダウンロードできますのでご覧下さい。

※文中のTPiCSとは、TPiCS-X(正式名称)のことを指します。

PAGE TOP

サービスのお問い合わせ
当社の商品・サービス 新卒採用
(リクナビ2011へリンクします)
最新導入事例


プライバシーマーク (外部へリンクします)